去年、10年ぶりに地元のお祭りに参加した。子どもの頃、毎年楽しみにしていた夏祭りだったが、就職で上京してからは疎遠になっていた。実家に帰省したタイミングで、母に「一緒に行こう」と誘われた。
会場に着くと、懐かしい山車の音や焼きそばの匂いが一気に蘇った。浴衣を着て、昔の同級生と再会。みんな変わったようで変わらない笑顔だった。屋台でりんご飴を買い、子どもの頃のようにかじったら、歯にくっついて笑われた。夜のメインイベントは、神輿を担ぐ若者たちのパフォーマンス。
自分も急遽参加させられ、重い神輿に肩を痛めながら、沿道の応援にアドレナリン全開。汗だくで担ぎ終えた後、みんなで飲んだ冷たいビールが最高だった。祭りの最後、花火が上がる中、母が「また来年もおいで」と言った。その言葉に、離れていても地元が自分の根っこだと気づいた。都会の生活も悪くないけど、祭りの熱気と人の温かさは特別だ。今度帰る時は、友達を誘って一緒に神輿を担ぎたい。