30歳を目前に、料理教室に通い始めた。きっかけは、コンビニ弁当ばかりの生活に飽きたことと、母の「料理くらいできなさい」という一言。最初は包丁の持ち方もおぼつかなかったが、先生の丁寧な指導で少しずつ上達。ある日、ペア作業で一緒になった女性と意気投合した。
彼女は私と同い年で、仕事のストレス解消に料理を始めたと言っていた。一緒にパスタを作りながら、ソースの味付けで意見が分かれ、笑いながら試行錯誤。完成したカルボナーラは、先生に「絶妙なバランス！」と褒められた。その後、彼女と連絡先を交換し、教室外でも一緒にご飯を食べる仲に。
料理教室は3ヶ月で終わったが、彼女との関係は続き、半年後には付き合うことに。今では二人でキッチンに立ち、週末ごとに新しいレシピに挑戦している。料理は苦手意識の塊だったけど、教室に通ったおかげで自信がつき、大切な人とも出会えた。たまに彼女と「あのカルボナーラがなかったら」と笑う。人生、意外なところで転機が待っている。